自由民主 中曽根弘文特集号(H22.3.10)より

 昨年の衆議院選挙の結果民主党政権が誕生しましたが、国内の政治・経済は混迷し、日米関係を始めとした諸外国との信頼関係も根底から揺らいでいます。民主党政権は日本をどのような国にしようとしているのか国家目標や理念が明確でありません。票獲得のためのバラまき政策、家族制度や地域社会を崩壊させるような諸施策は、日本を衰退の道へと向かわせます。世界に誇る歴史と文化、精神性を持った国である日本を退廃させてしまってはなりません。長期的ビジョンに欠け、現実からかけ離れた空想的平和主義・国家社会主義的政策は日本を滅ぼします。

 私は前回6年前の参議院選挙の時、スローガンとして「心豊かな人づくり・活力あふれる国づくり」を掲げました。これは私が参議院議員に初当選した昭和61(1985)年から変わることのない政治活動の根幹です。
 制定されてから60年間改正されることなく、時代に合わなくなっていた教育基本法の改正を4年前に実現致しました。教育は、国家や社会の将来の発展を左右する、未来へ向かっての投資です。子供たちが夢や希望を持てる国づくり、また郷土や国に誇りを持ち、他国からも尊敬されるたくましい自立した真の日本人づくりにこれからも取り組んでいきます。そして、失われつつある「日本の心」を取り戻し、伝統や文化を尊重し、道徳心の高い「教育・文化国家」「道義国家」を皆さんと共に造っていきたいと思います。
 また、生活を豊かにするために、何よりも景気を回復し、科学技術を振興し、産業を活性化していかなくてはなりません。そして、経済を始めとした国力を高め、主体的・積極的な外交を進め、国際社会の平和と繁栄に貢献していかなくてはなりません。

 いま我が国は新しい時代へ向けての大きな岐路に立っています。世界の国々と競争しながら協調し、永年にわたる国民の努力によって築き上げてきた国際的な信頼と信用を失うことがあってはなりません。選挙目当てのパフォーマンス政治・ポピュリズム政治を廃し、後世からも評価される政治を行わなければなりません。政治は、一党一派のためにあるのではなく、今を生きる国民と、これからこの国に生まれる子孫のためにあるものです。私は国会議員として今後も歴史の大道を歩む政治を皆様とともに行ってまいります。