★野田首相の原発再稼働決定見直し要請と次期衆議院選挙(2013年7月28日?)に関する見解(長文)  2012年7月20日 朝倉幹晴

1、私は1986年4月26日チェルノブイリ原発事故を農学部在学中に知り脱原発運動に参加した。原発は万万万万が一、事故がなくても被曝労働と子々孫々に押し付ける放射性廃棄物がある限り、反倫理的な存在であり、発電手段の選択肢の対象とすべきでない。
理系の視点から「科学技術の負の側面の指摘」を基本としてきた私にとって最大の課題の1つであり、千葉県船橋市の無党派市議として、2011年福島第一原発事故以来できるだけ脱原発運動で動いてきた。

2、日本全国の脱原発の世論の盛り上がりにより、2012年5月5日に日本の全原発が停止したのは画期的なことであり、日本がそのまま脱原発に進む最大の機会であった。

3、しかしながら、船橋市選出の野田首相は安全性の確認もないまま、福島事故の処理も終わらない中、2012年6月に再稼働を表明し、6月29日官邸デモ、7月1日大飯前抗議の声を無視し原発再稼働を強行した。

4、数万人もの市民が、組織的動員なしに、FBやツイッターで自主的に集まって毎週金曜日の抗議を続けている。暴力化・先鋭化せずに自主的に続けられているこの行動は、大飯現地前で対峙する警官の若者に傘をさす女性に象徴されるように「愛」から出発する動きであり、「紫陽花革命」と通称される。政治家や市民運動家はこの「紫陽花革命」をどのように受け止めるか真摯に考えるべきであり、私も考え続けている。

5、一方、野田首相が6月29日、官邸に響き渡る数万の人の声を「大きな音」と表現したことには唖然とし、怒りを禁じえなかった。本来6月27日東電株主総会実況中継という大事業を終えた後は7月10日ぐらいまで少し休もうと考えていた私は、この「大きな音」発言で休まないことを決断した。

6、では、私1人が「数万人+1人」として官邸前に参加すべきか考えたとき、船橋市議としての私の役割は、野田首相の支持者の多い新京成線沿線に再稼働見直し呼びかけの内容を含む議会報告を配布し、野田首相の支持者から野田首相に見直しを考えるように働きかけがいく可能性を追求したいと考え、本日まで、20日間それを行ってきた、薬園台駅〜新津田沼駅まで車窓から見える家に再稼働見直しを求める議会報告をお届けした。(道路で言えば、中野木交差点〜成田街道〜二宮神社入口交差点)。今後、二和向台駅〜薬園台駅までを夏いっぱいかけてでも配布予定である。

7、野田首相の「当落」予測
  新京成線沿線住民約2万人に再稼働見直し要請の議会報告を配布し、時々対話させていただく中で感じた感触は概括すると以下のようなものである。
・原発再稼働方針には疑問を持たれている方は多い。
・ただ、それだけで長年の野田氏支持をやめると考えている人は少ない。

(ただ地域に根付かれた活動をされた方と道端で知り合いになり話し込んだが、その方の分析(その方が多くの住民と話した感触)によると皆「野田離れ」になっているといいます。私の把握は表層的なのかもしれません。)
  
また過去の実績からいうと
 野田氏10万、自民党候補7万、共産党候補3万
の結果が繰り返されてきたこと。自民党に支持が戻っている感覚が感じられないことからいうと、下馬評的な予測でいえば、野田氏の再選の可能性は残念ながら高い。

8、次期衆議院選挙に関する私の立場
 原発再稼働に憤りを持たれている方何人からも、「落選運動」をやってほしい旨のご意見をいただいた。しかし、私は、自分が歩いて感じた7の感触を持っている。そしてそもそも「●●がいいから●●をお願い」という積極的な話し方は好きだが、「▲▲はだめだから▲▲を落として」という話し方は好きではない。野田首相の決定には憤りを持っているが、「落選運動」そのものはする気はない。(ほんのわずかな可能性かもしれないが、野田氏が自らの過ちを認め、再稼働撤回をする可能性の追求にかけていきたい)

9、私の役割
 したがって、私の役割としては、「原発再稼働見直し要請」という内容の入った議会報告を新京成線沿線、あるいはできれば船橋市民全体にお届けし、野田首相の再稼働決定に反対している意見があることをお伝えし、あとは野田氏については、有権者の最終判断にゆだねるしかない。ただ、数万人の声を「大きな音」と表現する首相の地元でも、大きな異論があることを市民に1・2か月以内に示すことが、私の役割と考えます。

10、「大きな音100日間夏合宿」
  炎天下に議会報告を配り続ける時、励みになっているのが、学生時代の東大応援部の夏合宿です。7泊8日、ひたすら炎天下で練習しました。その時の気力体力の感触が49歳になった今の体と心に残っていて、なんとか夏中、議会報告を配布し続けることができそうです。
野田首相の「大きな音」発言がきっかけで、たぶん秋口まで配布は続くので、100日間になりそうです。1人で配る時は、時々、神宮球場で聞いた歌った「東京六大学応援歌メドレー」を口ずさみながら配っています。
 自らの独断でどんどん物事を決め、毎回選挙で10万の支持を得てきた野田首相から考えると「アリ」のような小さな存在かもしれませんが、「アリ」は「アリ」なりにコツコツがんばります。皆様の御支援お願いします。

行動で支援くださる方は、配布をお手伝いください。
また活動のカンパいただける方は、お願いします。(配布・カンパとも個人宛てメールください。日程調整や振り込み口座などメールでご連絡いたします)

▲戻る