目についての最低限の知識
としてお読みくだされば幸いです


コンタクトレンズを装着する角膜細胞(通称:黒目)には、血管の循環がありません。
つまり血管のない細胞組織です。

そこで、血液の代わりにしているのが「涙」(約 95%)です。
角膜はこの涙より酸素と栄養分の供給をうけて維持しています。

角膜は厚みが0.5〜0.7ミリで、透明な5層の組織から成り立っています。
この5層のうちの表層部は、通常健康体なら48時間程度で新しく入れ替わる非常に早く新陳代謝を行なっております。

ただ、ダイレクトに酸素を吸収できるわけではなく涙液中に溶けた酸素、栄養分を吸収する組織なのです。

涙は非常に重要です。
つまり、いくら角膜にたくさんの空気が届いても角膜には大気中の酸素を直接取り込み力はないのです。



たとえば、よくメーカーの宣伝用語になっている「酸素透過性レンズ」という言葉は、しばしば誤解されます。
この言葉を聞くと、まるでレンズが”よく”酸素を透過されるというふうに聞こえますが、そうではありません。

実は、酸素透過性ハードレンズは従来のハードレンズよりも涙との反発力が極めてよわく(つまり涙となじみやすい)かつ、くもりにくい素材でできています。

この結果として、涙から角膜への酸素供給が多くなり、間接的に「酸素透過性」とPRされるわけです。

これまでの説明のとおり、コンタクトレンズ装用による過去・現在の障害のほとんどが涙液交換不足により新陳代謝障害に起因し、角膜傷の発生につながっています。

実際には連続装用タイプ以外のレンズで寝てしまう、また装用過多による涙液減少、レンズ洗浄不足による素材と涙液の親和性低下。

さらにソフトレンズの場合、経年変化によるレンズの弾力性低下と、角膜径との誤差などによるトラブル、あるいわ眼の状態の自然変化(角膜径、ドライアイなど)、成長のともなう生理的変化などが原因として考えられます。



不調を感じたとき(何かおかしいとき)には、すぐにレンズの装用を中止し、眼科で検診を受けることです。

また厚生省の指導で、初診から3ヶ月間は自覚上の調子の善し悪しに関係なく、最低1週間、1ヶ月、3ヶ月後の定期検査を受信することが定められています。

そして、その際に生体的変化が発生した場合、レンズの処方交換をする必要性もあるのです。



以上のようなことがコンタクトレンズの販売上の責任として、コンタクトシティ川西が3ヶ月間の調整期間を設定している理由のひとつです。

正しいレンズの取扱い・ケアを行い、定期検査を受け、個々に適した注意事項を守ることが一番大切なことなのです。

ご自分の目について、自身で管理する意識が何よりも必要な時代と考え、そのお手伝いをさせていただきたいと日々考えておりますので、お気軽にご質問をなさってください。


コンタクトシティ川西 店主


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