130年作り継がれるオムレツ

いつもありがとう
ございます!
ワイン食堂シャンティ
店長の山田です!
今日は昨日の続き、
「ドキドキ新婚旅行(モンサンミッシェル編)」です。
17年前のことです。
僕は新婚旅行で、
フランスの
世界遺産で有名な
モンサンミッシェルに
行っていました。
岩だらけの島に
建つ驚異的なスケール、
空中庭園のような
美しい回廊、
テラスからみた
雄大なドーバー海峡、
その時の
モンサンミッシェルの
神秘的な風景は今も
鮮明に覚えています。
修道院の周りは
ちょっとした城下町の
ようになっていて、
土産物屋さんや
食べ物屋さんで
にぎわっています。
そのなかに、
「ラ・メール・プラー」
というレストランが
あります。
このお店が発祥で
あり、現在では
モンサンミッシェルの
有名な伝統料理に
なっている、
スフレオムレツという
料理があるんですが、
このオムレツには
「ラ・メール・プラー」
のシェフだった
女性料理人の
心あたたまる
エピソードがあります。
今から130年前、
カトリックの聖地である
モンサンミッシェルには
フランス中からたくさんの
巡礼者が訪れていました。
当時は今のように
車も電車もないので、
何週間も歩いて巡礼に
行かなくては
いけませんでした。
道中に強盗や山賊に
襲われる可能性もあれば、
夏は過酷な暑さ、
冬は凍える寒さを耐えねば
なりませんし、
その日の食事に
ありつけるかどうかも
わからない中、
進んでいくのが巡礼です。
まさに命がけの旅!
「モンサンミッシェルに
行くなら遺書を置いていけ。」
と言われていたそうです。
命からがら
モンサンミッシェルに
たどり着いた巡礼者たちは、
島内に1軒だけある、
プラーおばさんが営む
「ラ・メール・プラー」
という宿屋に泊まります。
宿屋の主人であり
シェフでもあった
プラーおばさんは、
命がけでやって来た
腹ペコの巡礼者たちを
元気づけようと、
きっと豪華な食事を
用意したかったんだと
思います。
しかし、
モンサンミッシェルは
海に浮かぶ岩だらけの島で、
畑もないので野菜も十分に
用意できません。
でも、巡礼者たちを
少しでも満足させて
あげたいと思った
プラーおばさんは、
島内でなんとか手に入る
卵を使って、泡立てた
大きいスフレのような
オムレツを作ってあげようと
考えたのです。
これがモンサンミッシェルの
伝統料理・スフレオムレツの
はじまりです。
モンサンミッシェルの
スフレオムレツの中には
「どうにかして
巡礼者たちを
もてなしてあげたい!」、
そんなプラーおばさんの
優しさが詰まって
いたんですね。
僕もいつかお店で
作ってみたいなぁ、
なんて思いながら
日本に戻ってきました。
現在、当時の記憶を
思い出しながら、
何回も試作を繰り返し
ついに完成しました!
このモンサンミッシェルの
スフレオムレツは、まず
見た目に驚かされます。
モコモコとした
ボリュームでまるで
大きな、空に浮かぶ
雲のようです、
出来立ての
スフレオムレツを
テーブルに持っていくと、
その大きさと
フワフワ感に
歓声があがります!
そして、一口
口に入れると、
バターと卵の香りが
広がり、スーッと
口の中で溶けて
なくなるという
不思議なオムレツです!
ぜひ、みなさんにも
召し上がって頂きたいです!
「モンサンミッシェルの
スフレオムレツ」 ¥1300
130年の時を超えて、
僕もプラーおばさんの
優しさが伝わるように
作り継いで
いきたいと思います!
