今日は立秋、暦の上ではもう秋です。
暑中見舞いも、今日からは残暑見舞いと、変えねばなりませんね。
季節の変わり目を迎えるにあたって、人への健康被害を防ぐ対応のヒントをお送りします。

◆家庭に多いダニの被害とその種類
吸血…イエダニ、ワクモ、トリサシダニ
刺咬・皮膚炎…ツメダニ類、シラミダニ類
寄生…ヒゼンダニ、ニキビダニ
アレルギー…チリダニ類
人のアレルギーに関係するのはチリダニ類ですが、その「死骸」や「脱皮殻」、「フン」などが乾燥して微粉末になり、人はそれを吸いこみアレルギー反応を発症するのです。アレルギー性のぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などは、この「微粉末のダニの死骸やフン」が主な原因と言っても過言ではないと思います。

コナヒョウヒダニ(チリダニ類)
◆ダニの生息条件
チリダニ科の最適生育条件は温度25~30℃、湿度60~80%、コナダニ科は温度25℃、湿度75%以上で40℃を越えると死滅します。ただし注意が必要なのはこれらの生育条件は室内ではなく、ダニの住みか(カーペット、布団)の温度、湿度であることです。
◆ダニの住みか・内部に潜む大量のダニ
ダニはじゅうたん・カーペット類、畳、布団・毛布などの寝具類や布製ソファなどの潜り込める場所に大量に生息しています。
カーペットや布団などは表面のダニ数より、内部のダニ数がはるかにに多く、普段の掃除機掛けでは表面のダニしか吸い取れません。特に、布団の内部には大量のダニが潜んでいます。

ミナミツメダニ(ツメダニ類)
◆秋口の準備に欠かせないこと
秋口にぜんそく発作が多い、アトピーなどアレルギー症状が悪化するのは、押入にしまってあった毛布や掛け布団を、いきなり使用するのが原因です。
梅雨時から夏期に押入の中の布団や毛布は高温・多湿状態に置かれて、ダニが繁殖している可能性が高いと言えます。その為、前もって天日干しをし、さらに掃除機掛けをしておきましょう。
◆掃除機選定の際の注意事項
・吸い込み仕事率150W以上の掃除機を選ぶこと
・HEPAフィルター付の掃除機を選ぶこと(吸引したアレルゲンを排気口から撒き散ら
さないようにするため)
◆掃除する際の注意事項
・畳の場合:20秒/平米かけること(表面の8割以上のダニを除去できる)
・絨毯の場合:コーナーノズルを使用すること(使用しない場合に比べ効果的であ
る)

◆まとめ
布団を天日干しや布団乾燥機で高温にして内部のダニを死滅させても、死骸自体もアレルゲンであるため、最終的には掃除機で吸い取ってアレルゲンを除去しないと、十分な効果はありません。寝具を天日干しの後叩くと、表面のアレルゲンは除去されます。