「洗面所やトイレも暖かく!」
日本の住まいの暖房は、部屋ごとに個別に温める間欠個別暖房という考え方が中心で、リビングだけを朝晩だけ暖房するといったお宅が多いようです。そうすると当然廊下や洗面所、浴室、トイレは寒くなります。リビングでテレビを見ていてトイレに行きたくなり、部屋を出たとたん「寒っ!」という経験をしている人は多いと思います。
この時、人の生理反応として血圧の上昇や心拍数の増加が現れます。これがコールドダメージです。温かいリビングから寒い廊下を通り、寒い洗面所で服を脱ぎ、熱いお風呂に入ると、血圧の変動がとても激しく、身体には大きな負担となります。
コールドダメージは高齢者ほど影響が大きいのですが、高齢者は感覚機能も低下しているため、本人が自覚していなくても身体に大きな負担となっていることがあるので注意が必要です。これらを防ぐには、全館暖房をして住宅内の温度差をなくせばいいのですが、暖房費や設備費が高くつき、そうもいきません。
そこで洗面所やトイレに小型の暖房機を置いて少しでも温かくすることを考えてみましょう。最近はトイレや洗面所に置くことができる小型のファンヒーターやオイルヒーターも発売されています。新築ではリビングに床暖房を設置する家が多くなってきましたが、この様な住宅では暖房用にも兼用できるタイプの温水ボイラーを使えば洗面所にタオル掛け併用の温水パネルヒーターを設置することができます。洗面所は湯上りの濡れた身体に風が当たると寒く感じるので、パネルヒーターのように風の出ない輻射式ヒーターがおススメです。

タオル掛け併用のパネルヒーター