「人生の1/3は睡眠」
人は誰もが体内時計を持っており、この時計によって深部体温や睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌がコントロールされています。現代社会では我々は様々な要因で不規則な生活を余儀なくされ、その結果体内時計は毎日少しずつ狂ってしまいます。この体内時計の狂いを修正する為に重要なのは朝の太陽光です。目が朝のひかりを感じることで、体内時計は1日周期の生体リズム(サーカディアンリズム)のズレをリセットしてくれるのです。
また目覚めてから14~16時間ほどすると脳はメラトニンを分泌させます。メラトニンは全身をめぐり、体温や脈拍、血圧を下げて眠りの準備を始めさせます。このように昼間に自然光を十分に浴びることで良好で快適な睡眠が実現されます。
「良質な睡眠は大切なんだよ!」
良い睡眠を得るためのQOL(生活の質)改善の工夫をまとめて見ます。
1.日中、特に午前中は出来るだけ明るい光刺激を視覚に取り入れましょう。そのため、睡眠が浅くなりがちで体内時計が狂いやすい傾向にある高齢者の部屋は東向きまたは南向きの明るい部屋がお勧めです。
2.日没以降は過度な光刺激は避けましょう。
3.入眠前30分はリラックスする光環境(低色温度、低照度照明)で過ごしましょう。最近需要の高いLED電球は色温度や照度調節に適しています。
4.夜明けと共に起床する場合、屋外の光が寝室内に十分射し込んで来るよう雨戸やカーテンを全て開放しましょう。
5.窓ガラスが遮熱・断熱ペアガラスのように熱線や紫外線を遮断する高機能ガラスが使用されている場合、日射も50%以上カットされるので朝の日光を取り込むためには東側や南側の窓を開けましょう。
その他に寝る前のぬるめのお風呂やハーブティは睡眠に効果があります。
逆にゲーム、パソコン、TVや寝酒、食事は睡眠の妨げになります。